海のまにまに

社会人三年目看護師の青海波の備忘録。転職3回、辞めたい、やる気ない看護師のための生存戦略について書きます。ついったー→@M3TrEpFEYj8F0ac

看護師は技術屋です!

 こんにちは、青海波です!

 

 まぁ、内容が被ってしまっているのですが、テーマは表題の通りです。

 

 私は今は採血中心の仕事をしていますけれど、本当に技術屋ということを切に感じます。

 ベテランの先輩とお話をしていたのですが、やっぱり昔は技術中心で、人員もそこそこいたらしく、今ほど人が足りない状態ではなかったようでした。

 少なくとも、3交代が当たり前で、リリーフとかはなかったようです。

 今は3交代と言えばICUなどの超急性期ですが、2交代の方が時間が長くて疲れてしまうらしく、「昔と随分変わった」と言っていました。

 

 あと、学生の実習で、軟膏一つ塗るのにも指導者の許可が必要というところにとても驚いていました。

  私が学生の時は、実習中に患者さんからの要望で軟膏を塗るのも、車いすの介助(移乗ではなく、普通の移動介助。つまり車いすを後ろから押すだけ)でも、いちいち指導者の許可を取らないとダメでしたからね……。

 昔も病棟からは指導者が、学校からは教員が付いて学生を指導していたみたいですが、今のようにガチガチではなかったらしく、

「そんな実習で何が学べるの?」

と本気で驚いていましたね……。

 

 確かに、今の看護学校では、アセスメントがきちんと学べることはいいことだと思うのです。

 ただ、座学中心で、『傾聴』やら『コミュニケーション』やら重視されて技術を現場で学ぶ、というのは、物凄く非効率的だし、そもそも現場にそんな余裕なんて無いと思うんですよね……。

 

 要領の良い人や、昔からダンスとか運動とか、身体を動かしたり他人の動きを真似たりすることが得意な人であればそれでも覚えていけるのですが、私みたいにそういうことが苦手な人間は、現場でどんどん落ちこぼれていく一方です。

 

 しかも、ペーパーテストは良い結果なので、そういう部分に気付けない。国家試験通って、現場に行ってから気付くんですよ。

 

 いや、実習とか演習でも、「苦手だな~」とは思うのですが、「自分みたいな人も他にもいるだろうし、なんとかなるだろう!」と考えてしまうんですよね……。

 「たまたま周りの子が出来るだけ、私が標準なんだから!」みたいな感じで、悪い意味でいいように考えてしまうんです。

 

 ぶっちゃけ、勉強とか、それこそコミュニケーションなんかは、現場行ってからいくらでも出来ますけど、技術を現場で培うのは本当に難しいですよ。

 毎日処置の内容なんか変わりますし、覚えたい技術が毎日出来るとは限らない。

 覚えきれていない処置は先輩と一緒にやらなければならなくて、その度に、自分と同じように受け持ち患者が居て、多忙な先輩を呼び止めて、お願いして、見て貰わなくてはならない……、これ、本当に苦痛ですよ。

 頼むとあからさまに嫌な顔されるし、少し間違えただけで烈火のように怒られてしまう。確かに患者の身体に関わることですから、緊張感持ってやらなければいけないんですけど、「このレベルだと任せておけない」と判断されれば、残りの手技を全て先輩が行ってしまい、結局全然身に付かない……。

 自分でシュミレーションをするにも限界がありますよね。そりゃ、シュミレーションでは何もトラブルは起こりませんし、出来たような気になってしまいますから。

 

 しかも、覚えなきゃいけない技術は一つではないし、似たような手順もたくさんあるし、単科の病棟ならまだしも、複数の科を看ている病棟であれば、その分全然共通点の無い(ように思えてしまう)技術も一度にたくさん覚えていかなければならないんです。

 

 いやぁ、本当に地獄ですよね。

 

 「コミュニケーション」、「傾聴」が大切だと教えられてきて、その手の試験もクリアしてきて、いざ現場に入ったら、実は『技術力』を求められることが八割以上っていう、学校で習ったことと職場で求められているモノが完全に乖離している状態って……。

 

 もうね、現場が欲しい人材を看護学校側が供給出来ていないんですよね、これ。

 まだ学校附属の病院であれば理解はあるでしょうが、そうでないと理解もへったくれもなく、ただ「使えない新人」と扱われてしまいます。

 それに、学校附属であっても、結局「要領の良い新人」「出来る新人」はいますから、「同じ学年の〇〇は出来るのに、□□は全然出来ない……」なんてことが起こるんですよね……。

 

 看護学生の実習で色々なことに規制がかかったのは、患者の安全を守るためであり、患者の権利が尊重出来るように色々考えられた結果だとは思うのですが、結局、それが看護師の質を下げることに繋がり、離職率も下がらず、人手不足が蔓延し続け、患者も満足な医療が受けられない……みたいな悪循環に陥っているのは、物凄い皮肉ですよねぇ……。

 

 なので、私みたいに、技術が苦手で日々の業務も精一杯!みたいな看護師は、本当に採血や点滴、介助技術、という最低限の技術だけを覚えて、後はその技術だけ行っていれば大丈夫な現場に行く、みたいな感じで、一点集中型になるしか生存する手立てがないように思います……。

 『石の上にも三年』と言ったって、その過程で病んで精神崩壊なんてしてしまったら、本当、そっちの方が大変ですからね……。

 

今の仕事

 こんばんは、青海波です。

 

 仕事の不規則性に慣れず、本当に早起きが苦痛過ぎて苦痛過ぎて苦痛過ぎるのですが、幸い、今はなんとかなっています。

 

 最初、上司から、「最初のうちは厳しい人とは組ませないから」って言われて今に至るのですが、メンバーの中で一人だけ未だに組んでいない人がいるので、日々独り立ちへのカウントダウンの中、戦々恐々としていますよ~。

 

 今の仕事ねぇ……今の仕事なぁ……。

 

 採血は好きなんですけどね。

 ただ、以前、「老人ばかりのところで働く若者は無能」みたいな記事を見掛けてしまったものですから、私はこのままでいいのかと悩む日々です。

 自分の仕事もきちんと出来ていない奴が何言ってんのかって感じなんですが、今日、ちょっとショッキングな出来事があったものですから……。

 

 穿刺に失敗した方がいたんで、その時点でその場にいた先輩に助けを求めたのですが、なんと、ディスポ手袋を付けずに素手で対応していたんですよね。

 

 本当にびっくりですよ。普通するでしょ、手袋。素手とか不潔過ぎて、もう笑えないですよ。

 私なんて意見出来るわけもなく、助けてもらっている手前、見ているだけだったんですけど、正直目の前の事実を受け止めることで精一杯でしたね……。

 

 ものっすごいベテランの方なんですけど、前時代的過ぎて、恐ろしかったです……。

 自分なりに時代に合わせて情報をアップデートしていかないとダメなんですねきっと……。

 

 利用者さんが、私の代わりにクレーム入れて下さることを願うばかりです、切に。

 

 だから、「この職場にこのままいてもいいのかな?」とも思ってしまうわけですよ(強引なまとめ)。

 

 別に看護師として何かがしたいわけではなく、ただもうちょっと若い人と一緒に仕事がしたいし、こういう背筋凍るような想いをしたくないんです。

 

 さっさと独り立ちしたいですけどね~……。

 早く仕事覚えちゃえばフォローは外れますので……はぁ…。

採血が上手に出来る方法!これであなたも出来るかも!

 こんにちは!青海波です。

 少し間が空いてしまいましたが、生存しております。

 

 とりあえず、本業は採血屋なので、今回は看護師らしい記事をまともに書こうと思います。

 

 採血に対して自信のない方が、少しでも自信を持って頂けるように、青海波なりのポイントを書いていきたいと思います。

 

 

①迷わない!

 

 はい、これ一番大事です。

 とにかく、穿刺する血管に対して迷わないことがめちゃくちゃ大事です。

 迷っていると、80%の確率で手元が狂います(当社比)。

 「失敗したら、患者さんが可哀想」とか、そんなことは思わなくて大丈夫です。

 

 患者さんとか、「練習台」ぐらいに思って頂いて結構ですから(笑)

 

 初心者とか採血に苦手意識のある人はそのくらい気を楽にしないと逆に刺せないと思います。

 自分が痛い訳じゃないんですから、失敗したっていいんですよ(笑)

 失敗しても、誰かに変わってもらえばいいですし。

 

②血管探しは念入りに!

 

 で、①のような状態に自分を持って行くためには、より入念に血管探しを行う必要があります。

 太い血管を探すことはもちろん、血管をより浮き上がらせることも重要です。

 

 腕の向きを変えたり、肘枕の高さを調節したり。

 腕は心臓より下になるように設置し、真っ直ぐ張るようにするのが定石ですが、逆に腕を張り過ぎてしまっても、血管が張り過ぎてしまって上手く浮き出なくなることもあります。

 もし可能なら、肘枕はフェイスタオルなど、高さが調節しやすいもので代替するのもいいかもしれません。

 また、指先が冷えていたら、温めることも大切です。

 カイロとか、お湯で温めたタオルを握ってもらったりするだけでも随分違います。

 

 あと、血管選びは、まず正中を選ぶのが一般的ですが、内側だろうが正中だろうが外側だろうが、自分が見やすい、刺しやすいと思った血管が一番ですね。

 無理して正中を選ぶことは全くありません。

 刺せればいいんです。刺せて血液取れればそれでいいんです。 

 

 あ、でも、外側は見えやすくても血管が逃げやすいので、きちんと上から押さえて刺すことが大切ですけどね。

 

 迷わないためには、迷わないような状態を自分で作ることが大切ですし、焦らず時間をかけて整えていくことは何も悪いことではありません。

 それで他の人から何か言われても、誰も責任は取ってくれないので、マイペースを貫くことが大切です!

 

③刺す時は先っぽだけ!

 

 私は採血の練習を始めた当初、勘違いしていたことがあります。

 

 それは、

 

「刺すからには、針を奥まで入れ切らなければならない!」

 

 ということです。

 

 でも(案の定)、内出血が頻繁に起こり、失敗ばかりしてしまっていました。

 

 そこで先輩方からアドバイスされたのは、

 

「そんなに針を奥まで入れたら、血管が張り付いたり、血管を貫通してしまったりするから、針の先で血管に穴を開けるイメージでやってみて」

 

 ということでした。

 

 そして、それからは「奥まで針を入れ過ぎて失敗する」ということは無くなりました。

 

 そうなんですよね。血管なんて、ちょっと穴を開けさえすれば、すぐ血が出てくるんですよね(当たり前ですが)。

 なのに、そこを勘違いして、「針を奥まで入れなきゃ!」なんて思っていたのが間違いだったのでした。

 

 ……、まぁ、こんなことは私だけなのかもしれませんが、もし、針の入れ方で四苦八苦されている方がいらっしゃれば、ご参考までに、お願いします。 

 

 

 以上!これが、青海波流の『採血が上手に出来る方法!』でした!

 少しでも参考になれば幸いです。

 

 では、本日はこれにて。

 

   

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辞めたい看護師はさっさと辞めた方がいいと思う!

 こんばんは、青海波です!

 

 一週間空いてしまいましたが、生きております。

 

 本日のテーマは表題通りです。

 

 職場で、私と同年代ぐらいの先輩看護師がいるのですが、

 

 なんと、その人も、新卒一年で病院を辞めてからこの職場に入った、という事情を聞いて、とても驚きました!

 

 いやぁ、仲間がいましたいました!

 

「病棟で続けていくには、やっぱり何処か壊れないとダメだと思う」

「病棟で続いていたのは、よっぽど技術が出来る人か、要領良い人か、体育会系についていける人だけ」

 

 という結論で満場一致しましたね。

 

 もちろん、皆が皆そうであるとは思わないのですが、やっぱりついていけないと思った時点で辞めた方がいいんですよね。

 

 その先輩は、今実家通いで、見たところ結婚もしていないような感じなので、多分、私と同じような気持ちになったことが多々あったのではないかなと思います。

 

 病棟は一年で辞めたみたいですけど、この職場では3年ぐらい続いている感じで、古参の先輩方から可愛がられている様子ですし。

 

 病棟では辛くて苦しくても、何処の職場でもそんな状況になるとは限らない、という良い例を見させてもらっています。

 私もその先輩のように、続けていけたら一番いいんですけどね。

 

 こればっかりは何も言えませんけれど、病棟で働いていた時よりは、確実に話しやすい先輩方ばかりなので、質問一つするにも怯えずに聞けます(笑)

 病棟にいた時は、先輩に質問するのにも怖くて怖くて、どうしても聞かなければならないことだけピックアップして、どう話したら先輩の機嫌のを損ねずに済むか、ずっと頭の中でシュミレーションしてからやっと話していましたからね……。

 毎日毎日緊張の連続で、先輩に対しての恐怖感が凄かったです……。物音立てるのにも気を遣っていたほどですから……。

 

 確かに、転職って言う程簡単じゃないですよね。

 まず、何処に就職すれば自分が働いていけるかなんてわからないし。

 職歴にも傷が付いてしまうし。

 また面接から始めなければならないし。

 下手をすれば、今より給料が下がってしまうかもしれないし。

 

 だけど、だからこそ、今の職場で働くことがただ苦痛な看護師は、その職場を辞めた方がいいと思います。

 

 残念ながら、看護師のことは誰も守ってくれません。

 

 労働環境について愚痴を言おうものなら、先輩や同僚に一気に叩かれ、「そんなこと言ったら患者さんが可哀想」とか言われ、容易く本音を封じ込められてしまう現場なんですよね。

 ひどいと、自分の家族にさえ責められることもあります。

 これは世間の一般の方が病院や医療現場の現状を知らず、しかも現場もそんな一般の方の要求に当然のように答えているため、ごくごく自然な流れで、看護師の労働を無尽蔵に消費しているからです。

 

 結局、皆「白衣の天使」を現実の看護師にさえ求めてしまっているんですよね。

 声を上げても、同業者ですら「白衣の天使」に酔ってしまっているため、「患者さんのこと、本当に考えているの?」等々、責められてしまうことがあります。

 

 看護師は、自分のことは自分で守るしかありません。

 

 だから、苦しかったら、逃げてください。

 

 誰よりも何よりも、「あなた」の方が大事なのですから。

 

 


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大口病院の連続中毒死事件について

 こんばんは、青海波です。

 今回は、大口病院の連続中毒死事件の犯人が捕まったニュースを聞いて、自分なりに思ったことを書いていきたいと思います。

 

 まず。

 自分なりにホームページ見たりしましたけど、あの病院って(予想通りというか)療養型病院だったんですよね。

 その時点でお察しだと思います。

 

 犯人の元看護師の動機が確か「死亡退院時の遺族への説明が面倒」とか少し流れていましたけど、凄く納得してしまいました。

 

 かく言う青海波は、死亡退院時にあまり携わったことはありません。

 そのレベルになる前に、私はもう限界だったからです。

 

 療養型病院に勤めた当初は、頑張ろうと思っていました。

 新卒で勤務した病院では上手く行かなかったので、心機一転、基本的な看護技術を学んで、とりあえず色々なところで働ける看護師になろうと張り切っていました。

 

 だけど、すぐに心が折れました。

 

 状態が安定しているからって、いきなり8人受け持たされ、しかも軒並み全介助。

 意思疎通も出来ず、四肢も拘縮し、体位交換したらお小水を漏らし、ただそこに横たわって目を開けて、時折奇声を発しているだけの人達。

 それでも、吸引をしなければならず、透析をしなければならず、褥瘡のケアをしなければならず、服薬をしなければならず、オムツ交換も更衣も胃瘻も点滴もしなければならない人達。

 

 どんなに人手がいなくても、どんなに受け持ち患者が多くても、きっちりきっかり毎日一人一人に全ての処置を実施しなければならず、どれも怠ってはいけない。

 しかも、その上、熱を出したり胃管を抜去したりしたら、それなりの対応をしなければならない。

 

 

 私は、だんだん自分の感情が崩壊していくのを感じました。 

 

 そうなってしまった患者達だって、意思疎通が出来て、自分で立って歩けて、働いたり、遊んだりして、家族が居たり、友人が居たり、それぞれ積み上げて来た人生があった筈なんです。

 だけど、『今』、自分の目の前にいる患者は、意思疎通も出来ず、奇声を発して、排せつ物を垂れ流し、それでも胃瘻や点滴で生き長らえている、回復する見込みもない、ただ死を待つだけの高齢者。

 

 次第に、『高齢者』とも思えなくなりました。

 

 不思議なもので、意思疎通が出来ず、全介助の高齢者でも、『快』『不快』を感じることは出来るんです。

 

 吸引をすると苦しがります。

 褥瘡のケアを嫌がります。

 歯磨きも、噛みついてきます。

 

 誰かの手を借りないと自分の身の回りのことすらままならず、そもそも思考力さえ落ちているのに、完全にこちらの思い通りになる訳でもないのです。

 

 最早、私はそんな患者達のことを、完全に『敵』と見なしていました。

 心の底から嫌悪したのです。

 本当に憎んでいました。今も、その感情は消えていません。

 それは、自分が自分でなくなるような、真っ黒になるような心地でした。

 多分、一生忘れないでしょう。

 

「何で大学まで出て、実習だって出来ないなりに頑張って、看護師と保健師の資格だって取ったのに、二十代前半の貴重な時間を、後は死ぬだけの高齢者達の世話に捧げなきゃいけないの?」

 

 と、本気で思っていました。

 

「何で、何も出来ない、胃瘻で命を繋げているだけの、後は死ぬだけの人達に、真面目に心臓マッサージしないといけなくて、真面目に発熱の時に氷枕持って行かなきゃいけないの?」

 

 とも思っていました。

 

 当時のその病院は、師長が変わったこともあり、今まで勤めていた人がゴッソリ退職していったという状況もありました。

 年間休日がとても少なく、夜勤の後も連続して夜勤が入っていたり、一人休んでしまうと、受け持ち患者の人数が15人以上になる、人手が少なく、ブラックな労働環境でした。

 

 今にして思えば、労働環境のせいなのです。

 寝たきりの高齢者達のせいではないのです。

 もし寝たきりの高齢者達を看るとなっても、余裕のある人員で、休みも十分取れて、業務量だって自分のレベルと高齢者一人一人の状態に合った量だったら、ここまで心が荒むことはなかったでしょう。

 また、少なくとも、大学時代にあれほど習った、『QOLの向上』や『健康寿命の延伸』『リヴィング・ウィル』が生かされているような状況であれば、少しは納得することが出来たでしょう。

 

 

 だけど、本当に、療養型病院で働いていた時の私は、惨めで惨めで仕方ありませんでした。

 自分が『看護師』だと名乗るのがとても恥ずかしかった。

 大学まで出て看護師と保健師免許を取ったのに、実際には、自分の心身を擦り減らしてまで、もうすぐ死ぬ筈の人達の世話をしているなんて、本当に惨めでした。

 治る見込みもない、どうにもならない、ただ死ぬのを待っているような人達の世話を、休みも給料も少ない状態やっているなんて、まるで都合よく使われている奴隷のような気分でした。

 

 自分の身体や心が守れていなければ、それを害する人間に対して、怒りや憎しみの矛先が向かうのは当たり前のことです。

 そして、私は、その矛先を患者に向けたのでした。

 

 私は、寝たきり患者のことを、「人間の成れの果て」、酷い時には「家畜、いや、それは家畜に失礼かw」ぐらいには思っていました。

 

 新卒で働いていた病院にいた時や、学生の時でさえ、患者のことをそんな風に思ったことはなかったのに。

 

 そんな中で、私に限界が来ました。

 人工呼吸器・胃瘻・点滴・透析ありで、全介助の患者が危篤状態に陥った時、、家族からの要望があるからというだけで、ドクターコールを鳴らし、病院総出でCPRを行っていた場面を見た瞬間に、

 

「私はここまで技術を磨きたくないし、覚えたくもない」

「仕事が出来れば出来るだけ、責任ばかり押し付けられる」

「もう後は死ぬだけの人に対して、これ以上何もしたくない」

「看護師なんてもう嫌だ。少なくとも、もう病院には勤めたくない」

「でも、こんな経験も技術もない人間に、病院以外の就職先なんてあるの?」

「死にたい。あぁ、死にたい。看護師になんてなったばっかりに、お先真っ暗だ」

 

 という感情が一気に押し寄せてきたため、その日のうちに、心療内科に行きました。

 

 ……、まぁ、正直、こんな経緯があるため、私なんて、看護師の風上にも置けない存在だと思います。

 なので、今はどちらかというと『看護屋』という意識でやっています(笑)

 

 というのは置いておいて。

 

 まだコメントもあまり出て来てないから推測でしかないのですが、大口病院の元看護師の犯人も、きっと、こんな感じの、「患者を患者と認識できない」精神状態だったのかなと推測します。

 

 『殺人をした』という意識も薄くて、『死期を早めた』という感覚なのではないかな…と。

 

「どうせほっといても死ぬんだし、寝たきりで何もできない人達なんだから、自分の仕事が増えないうちにサクッと片づけてしまおう」

 という、異常な心理状態の中での、ある意味軽い気持ちだったのかなと。

 だから、通り一遍の謝罪の言葉は述べても、心から反省なんてしないでしょう。

 

 だって、あの状態のままだったら、きっと私が犯人と同じことをしていましたから。

 

 彼女は、私の身代わりになったようなものだとも思います。

 

  擁護はしませんけどね。自分が壊れていくのはわかっていたでしょうし、それに対する恐怖だって普通なら感じていた筈ですし、そこにきちんと向き合いもせず、ただストレス発散的にダラダラその行為を続けていただけなんですから。

 

 

 今、このブログを読んでくださっている方の中には、ここにあるのと似たような気持ちになっている方もいらっしゃると思います。

 

 だけど、自分からは踏み出せずに、このページを読んでいるんだと思います。

 

 私は経験も少ないけれど、それでもなんとか食いつないで、なんとかやっているんだということを、お伝えしたいです。

 

 ここまで自分の気持ちを崩壊させなくても、看護師という資格を使って、生きていける術はあるんです。

 

 今、辞めたい、苦しい想いをしている看護師の皆さま。

 

 経験年数が少なく、転職先があるのかと不安になっている看護師の皆さま。

 

 大丈夫です。

 

 大した志なんてなくても、病院じゃなくても、正社員じゃなくても、この資格を存分利用して、食いつないでいくことは出来ます。

 

 だから、どうか、自分を追い詰めないでください。

 

 もっと楽に自由に生きましょう。

 


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少し迷う

 こんばんは、青海波です。

 今回はちょっと日記というか、悩み事というか、そういうのを書きます。

 

 今までぼかしていたのですが、私の今の仕事は検診看護師で、それこそ採血メインの仕事をしています。

 最近なんですけど、移動車の方に異動になってしまって、本当に生活リズムが変わってしまって、苦痛なんですよね。

 

 出発の時間の20分前には来て準備をするんですけど、今日はなんか特殊な場所だったみたいで、1時間前に行かなければならなかったらしく、私にその連絡は来ていないし、大雨の影響でいつもより早めに出て、それでも40分前には着いていたのに、既に準備は出来上がっていて、結局『遅刻した』扱いになってしまいました。

 ただでさえ出社時間が前より早まっているのに、ほんとありえない……。3か月で異動っていうのもなかなか無いことだし……。

 しかも、出社時間は早まっているのに、退社時間は前と同じですからね?!ほんとありえない!早く帰りたいわ!帰ったら帰ったでぐったりで、前と違って教えてもらった内容を振り返る気力もないし!

 

 時間の流れも前と全然違うし、忙しい分にはいいけど、今まで全く関わったことのない業務に関わらなきゃいけなくなって、本当に嫌だ……。普通に健診センター勤務だったら、2年ぐらいはやらなくていい業務だったのに……。

 前の職場は指導者と相性が悪かったからそこは異動になってラッキーだったけど、この生活がずっと続くのかと思うと、正直体力持つの?って感じ……。

 子育て終わったようなマダム達が多くて、子育て世代が全くいないのも、「あぁ、そういう感じなのか……」って納得だし。

 

 しかも、1年ぐらい経たないと正社員になれない影響で、夏休みもろくに貰えず、旅行に行こうと思ったのに、連休貰ったら、5日勤が3回続いてしまう、とか言われ……。

 本当、お金要らないからそこ休ませて欲しいって言おうかな……。びっくりされるかもしれないけど。

 

 職歴欲しくて勤めているけれど、もう辞めようかしら。

 3か月ぐらいしか経っていないけど。

 

 正社員になったらなったで看護技術以外の事務仕事も求められて面倒臭いし、派遣の方がそういう雑務とか無いから、ほんとそっちで稼いだ方が楽なんではないだろうか。

 

 訪問入浴も朝早いし、残業あるけど、技術と看護記録以外の事務仕事とかしなくて済むもんなぁ~。 

 本当に行って帰ってきて終わりだし、派遣看護師ってことで、ちょっと丁重に扱われるし。

 一日1万5千円な上に、あちらから提示された範囲内でなら、働く日を自由に決められるし。

 

 逆に正社員嫌だわ……責任増えちゃうし。

 保険料とか税金の問題はあるけれど、この資格があれば必死になって稼がなくても払えちゃうわけだし。ましてや私、実家暮らしだし。

 

 まだ日が経っていないからもう少し見極めるけど、あんまり疲れるなら、身体が持たないから本当辞めよう……私はそこいらの、体力がスーパーサイヤ人並みの看護師とは違うんだからさ……。

 

 

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辞めたい独身看護師~!集合~!

 

 こんにちは、青海波です!

 

 ……、ついつい寂し過ぎて集合をかけてしまいました。

 

 今の職場は元々既婚者&子持ちナースが多いのですが、この度別の場所に異動になりまして。

 

 で、行ってみたら、ますます年齢層が上がってしまい、(皆さま良くして頂いたのですが)本当にこのような日勤帯の職場には私のような年少の独身看護師は居場所が無いんだな……とつくづく実感しております。

 

 何ででしょうね。

 「看護師は結婚するまで病棟でスキルアップ」みたいな価値観が染みついてしまっているのでしょうかね。

 

 いや、そうしたい人はそうすれば幸せだと思うんですけど、今明らかに苦しんで、自分の生活さえままならず、身体と心に異変が出て来ている方が、「今この一年を越えれば…」とか「三年目になったら辞めてやる…」とか歯を食いしばって耐えている状況が異常だと思うんです。

 何でそこまで自分を酷使するの?たとえその一年や三年を乗り越えたって、絶対に楽にならないよ?

 

 先輩達見てみ?誰が定時で上がっているの?

 

 どう考えても患者の数とか介護量とか処置量が多すぎて、「こんなん絶対無理!」って思っているところに、「やるしかないでしょ!」とか根性論で通されて、げんなりしたことはない? 

 

 リーダー業務とかやっていて、明らかにキャパオーバーでイライラしている人とか見て、「自分もああなるんだ……」って恐怖に慄いたことはない?

 

 「生涯勉強だよ」とか言われて、その割に資格取っても給料に5000円くらいしか上乗せされない話とか聞いて、「うわっ……きっつ……」とか思わなかった?

 

 病棟で、先輩や同僚が過労で倒れたり、点滴打ちながら仕事していたり、いつも誰かしら「眩暈がする…」「腰が痛い…」とかぼやいていたりしているのを見て、ゾッとしたことはない?

 

 そして、自分も、病気で苦しんだり寝たきりになったりしている患者見ながら、

 

「いいなぁ、私も休みたい」

 

 と、ちらっとでも思ったことはないですか?

 

 そんな場所で、三年以上我慢して勤務したところで、心身擦り減らして寿命を削る結果にしかならないの、目に見えているじゃないですか。

 

 今の病棟にいる先輩達みたいに、本当にあなたはなりたいの?

 

 技術も知識もあるはずなのに定時に上がれなくて、ボロボロになって、だけどスタッフや患者に笑顔を振りまかないといけない、そんな痛々しい人間に、本当になりたいの?

 

 もっと幸せに生きたくならない?

 もっと楽に生きたくならない?

 

 「結婚」なんてわかりやすいゴールに飛びつかなくても、辞める術はいくらでもあれば、転職先だって無い訳ではないし、派遣で食いつなぐことだって出来るのに。

 

 もっと便利にこの資格を使いましょうよ。

 

 技術も知識もなくたって、出来る仕事はあるんですよ。

 食いつないでいくぐらいなら、出来るんですよ。

 

 過酷な環境にあなたが食い潰されるのは、本当にもったいない。

 

 誰にだって普通の生活を送る権利はあるんですから、看護師で年数が少ないからって病棟で使い潰されるような人生を、一年だって送っちゃいけないと思います。

 というか一日だって本当は送るべきではないんです。

 

「技術が身に付いてないから」

「アセスメント能力が身に付いてないから」

「社会人として未熟な自分を雇ってくれるところはここしかないから」

 

 だから何ですか?

 

 そんな理由ごときで、どうして病棟で酷使され続けなきゃいけないんですか?

 

 誰だって、他の人を奴隷のように扱っていい決まりなんてないんですよ。

 

 誰だって、自分を生き残すために、自分にとっての最善の手を取り続けられる権利があるんですよ。

 

 それなのに、看護師だけそれが通らないのは、本当におかしいです。

 だから皆不満やヘイトを溜めて、色々拗らせてしまうんです。

 私も、社会に出た、たったこの2年間で、自分の人生や人格が大きく変わってしまいました。せめて、その復讐として、このブログで看護師のことを書いているに過ぎません。

 

 このブログを読んでいるあなたは、私のようにはならないでください。

 

 自分の人格を歪めるまで、自分の身体と心が悲鳴を上げるまで、我慢はしないでください。

 

 

 

 


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